先読みで学ぶ、新しい分野の知識の仕込み方
先読みで学ぶ、新しい分野の知識の仕込み方
新しく任された分野に何から手をつければいいか分からない人へ、学ぶ順番と聞き方を示します。
手段をそろえても追いつかないのはなぜか
新しい分野に追いつくには、情報を集め、研修を受け、実践し、繰り返す、といった手段をそろえることだと言われます。
ただ、手段をそろえても追いつかないことがありますが、手段そのものは間違っていません。差がつくのは、当たる順番と人への聞き方です。
先を見越さずに必要になってから動き出すと、必要な知識が揃わないまま進み、成果に影響します。場合によっては品質も落ちます。
書籍で前提を作り、その仕事を長くやってきた人に聞き、それでも埋まらない分だけ講座やスクールで補うという順で進めます。学び終わりの目安は、相手の話の意味がつかめ、自分の説明が伝わるようになったときです。
私の場合、プロジェクトマネジメントに関わる仕事を任されたとき、PMPという資格を取りました。現場で感じたり学んだりした知識を、体系立てて整理したかったからです。
向いているのは、次に必要になる知識の見当がだいたいつく仕事です。反対に、次の知識が読めない仕事や、聞ける相手がいない仕事には向きません。
本は入門書から始めて、団体の資料まで当たる
書籍で前提を作るときにも、順番があります。まず入門書で全体像をつかみ、次に実務書や専門書を読み、そのうえで業界団体の資料を確認します。
入門書は全体像をつかむための足がかりです。
私の場合、入門書から業界団体の資料まで、全部で2〜3冊ほどを読みました。期間は半年くらいかけています。
書籍と人に聞くことで埋まらない分だけ、講座やスクールを使います。腰を据えて体系立てた知識を速く身につけたいときが、その場面です。費用は書籍代など1万円程度から、多いときで10万円弱でした。
聞く前に仮説を立て、Yes か No で答えられる形にする
書籍で前提ができたら、その仕事を長くやってきた人に聞きます。前提と背景を伝えたうえで、聞きたいことを絞ってください。背景を伝えると、相手も答えやすくなります。本に書かれていない具体的な事例を、ねらって聞きます。
聞く前に自分で仮説を立て、相手が Yes か No で答えられる形にして聞きます。聞くなら、たとえば『本ではこの手順を毎回踏むことになっていますが、実務では前後の手順とまとめて一度に済ませることが多い、という理解で合っていますか』のように、本で得た前提と自分の仮説を先に置いて聞きます。
前提を自分の言葉で説明できて初めて、本に無い具体的な事例を引き出す質問ができます。まず自分の言葉で説明できる状態を作ってから、聞きに行ってください。
つまずくのは、時間・断られたとき・間に合わないとき
学習に使う時間を確保できないことは、学ぶ人の多くがつまずく壁になっています。平日の夜と休日の時間を使い、時間がない日でも隙間時間に数分だけ進める、という意識が大事です。
聞きたい相手に声をかけても、相手が忙しいときは断られることがあります。仮説を立てて Yes か No で答えられる形にしておくと、相手が忙しくても答えてもらいやすくなります。それでも忙しくて聞けないときは、諦めるしかないと割り切ってください。
先読みが間に合わないこともあります。そのときは、早急に全体を押さえたうえで、必要な論点に絞って詳しく調べてください。
おさらい
- 書籍で前提を作り、その仕事を長くやってきた人に聞き、それでも埋まらない分だけ講座やスクールで補うという順で進めます
- 本は入門書→実務書・専門書→業界団体の資料の順に、2〜3冊、半年くらいかけて読みます
- 人に聞くときは、前提と背景を伝え、仮説を立てて Yes か No で答えられる形にします
- 学び終わりの目安は、相手の話が分かり自分の説明が通るようになったかどうかです